小さなロゼット、幅広の巻き葉、銀色の長い房。エアプランツ(チランジア)は、姿から選ぶ楽しみがある植物です。光・水・風を用意し、好きな姿から育て方へ。42種の索引と、公開中27種の詳しい図鑑を、名前・写真・葉型から探せます。
写真で選ぶ — 公開中の27種
気になる姿を開くと、種別の水やりと飾り方へ進めます。写真の撮影者・ライセンス・原本は各記事と画像クレジットに掲載しています。
イオナンタ小さなロゼットが群れる
キセログラフィカ幅広い葉が大きく巻く
ウスネオイデス長く垂れる銀色の房
ブラキカウロス開花時の姿・色づいた葉
ストレプトフィラ巻き葉とふくらむ株元
ストリクタ株姿と名前の見分け方
イオナンタ フエゴ開花期に色づく葉
テクトラム白いトリコームと水やり
ブルボーサふくらむ株元とうねる葉
ストラミネアやわらかな葉の質感
アエラントス茎を伸ばす姿と増やし方
ジュンセア細い葉を束ねた姿
カクティコラ銀色の葉が広がる株姿
ファシクラータ大きく広がる株の置き場所
トリコロール葉の付け根と水やりの注意点
カプトメデューサエうねる葉と株元の水の切り方
ハリシー銀葉のロゼットと水やり
ドゥラティ枝に絡む巻き葉
ベルゲリ茎を伸ばして群れる銀葉
セレリアナふくらむ株元と乾かし方
カピタータ株姿と近い種類の見分け方
フンキアナ茎を伸ばす姿
ベイレイふくらむ株元と銀葉の見どころ
ガルドネリ銀色の葉と株元を見る
コンコロール株姿と近い種類の見分け方
ブットージーまだら模様の壺型の株元
フックシー細い葉が放射状に広がる
名前・目的で探す索引 — 図鑑27本と管理・用語10本
最初の一株を選ぶなら品種ページから。手元の株を助けるなら育て方から。各行に、その種らしさか記事の要点を一言添えました。
- ウスネオイデス — 42 種で唯一、垂れて育つ。根も土もいらない代表格
- キセログラフィカ — 幅広の葉が渦を巻く大型の銀葉種。CITES 附属書 II
- イオナンタ — 手のひらに乗るロゼットが群れて増える。銀葉種の定番
- ブラキカウロス — トリコームをほとんど持たない緑葉種の代表。開花しても中心が伸びない
- ストレプトフィラ — 葉が同じ向きにカールし、乾くほど強く巻く壺型
- ストリクタ — 南米の広い範囲に着く緑葉種。「ionantha var. stricta」は別物
- イオナンタ フエゴ — 開花期に葉が燃えるように色づく、小型の園芸クローン
- テクトラム — 羽毛のようなトリコームで真っ白に見える、高地の銀葉種
- ブルボーサ — 株元が球のようにふくらみ、葉がうねる壺型の緑葉種
- ストラミネア — ベルベットの質感と、スカートのように垂れる古葉。フンボルトが採った種
- アエラントス — 茎を伸ばして育つ有茎種。関東の屋外で −2℃ を耐えた観察記録がある
- ジュンセア — 細い葉を束のように立てる「グラス系」の銀葉種
- カクティコラ — 低木やサボテンの上に着くペルーの銀葉種。亜属 Phytarrhiza
- ファシクラータ — 開花時に横 80cm まで広がる大型種。葉型は資料が割れる
- トリコロール — 葉の付け根に水を溜める「半タンクタイプ」の緑葉種
- カプトメデューサエ — 壺型の銀葉種。株元がふくらむ
- ハリシー — 岩生の銀葉種。CITES 附属書 II
- ドゥラティ — 巻いた葉を枝に絡ませて留まる
- ベルゲリ — アルゼンチンの有茎の銀葉種
- セレリアナ — 壺型の銀葉種。中米の高地に着く
- カピタータ — メキシコとキューバの中標高種
- フンキアナ — ベネズエラの有茎の銀葉種
- ベイレイ — 壺型の銀葉種。テキサスにも分布
- ガルドネリ — 南米の高地に着く銀葉種
- コンコロール — メキシコの中標高に着く原種
- ブットージー — まだら模様の壺型の株元。給水後は株元の水を切る緑葉種
- フックシー — 糸のような細い葉の小さな銀葉種。流通の多くはグラシリス
- 水やり — 種類と乾き方で決める。濡らす→水を切る→乾かす手順
- 置き場所 — 明るい拡散光と動く空気。強い光と葉温の上昇を避ける
- 枯れる原因 — 環境・害虫・病気の 3 系統に分ける。農薬登録の読み方
- 増やし方 — 子株を外す基準が 3 出典で違う。小さいうちに外さない
- 飾り方 — 飾る場所の光と風、水やりの後の乾かし方から、吊るす・置く・器・流木を選ぶ
- 冬越しと夏越し — 種と最低気温、室内での乾き方を確認
- 着生と固定 — 流木・ワイヤー・接着剤の選び方
- 花 — 18 種の開花期と花後の処理
- 育て方の入口 — 属共通の 12 項目を「まずはこれだけ / もっとよくするなら」の 2 段で
- 用語集 — トリコーム・壺型・ソーキングの定義と、42 種の名前の表記ゆれ表
10 秒でつかむ、3 つの分かれ道
葉型 —— 葉の見え方で分ける軸
葉の表面にあるトリコーム(細かな鱗片)が厚く、株が白銀色に見えるものを銀葉種、ほとんど無く緑に見えるものを緑葉種と呼びます。エアプランツの情報が最初に分かれるのが、この軸です。
銀葉・緑葉は葉の見え方を比べる入口です。水やりの回数は色だけで分けず、種・葉の厚さ・株の形と、水を与えた後の乾き方を合わせて決めます。
ただし「銀葉種は週◯回」という回数を書いた一次資料はありません。決め手は回数ではなく、水やりのあと株が 2〜3 時間で乾くかどうか。銀葉種でも緑葉種でも、そこは同じです。
形態 —— 飾り方の見当がつく軸
形態は、株の姿そのものの分類です。基部がふくらむ壺型、茎が伸びる有茎、垂れ下がる垂下、葉を放射状に広げる開帳型。流木に留めるのか、吊るすのか、器に置くのか。飾り方の見当は、この姿からつきます。形ごとの種と飾り方の目安は「形から一覧へ」にまとめました。
形態ごとの水やりの違いを一次資料から言えるのは、垂下のウスネオイデスだけ。RHS は 42 種のうちこの 1 種にだけ、晩春から秋半ばは毎日霧吹きをする、という別の方法を示しています。
葉型から一覧へ
銀葉・緑葉は、葉の見え方で分ける入口です。手入れは葉の色だけで決めず、種別ページの条件と水やりの後の乾き方で確かめます。
形から一覧へ
株の形は、飾り方と水の残りやすい所の見当をつける軸です。42 種のうち形態を資料で確かめられたのは 23 種。8 種は形が決まらないため、株元に水が溜まるかなど管理に効く特徴で示しています。残る 11 種は確認中のまま、推測で振り分けていません。
壺型 — 10 種
株元がふくらむ形。葉を押し込まない広さに置き、通常は株元と葉の間の水を切ります。
ほかに、プルイノーサ・エーレルシアナ・ディスティカも壺型です(下の 42 種一覧に掲載)。
開帳型 — 3 種
葉を放射状に広げる形。棚に置くか群れを支持体に留め、葉の重なりの水を切ります。
有茎 — 4 種
茎を伸ばす形。流木やコルクに留めるなら、伸びる向きに余白を残します。
ほかに、パレアセアも有茎です(下の一覧に掲載)。
垂下 — 1 種
房になって垂れる形。吊るして下に余白をとり、房の内側まで乾かします。
形態を確認中の種を含む 42 種は、下の一覧で確かめられます。
収録 42 種の一覧
カードの上段が学名(属名 Tillandsia を T. と略記)、下段が和名と、葉型・形態・系統のラベルです。名前をタップすると、見分け方・育て方・相場をまとめた品種ページへ移動します。
銀葉種 — 28 種
トリコームが厚く、葉が白銀色に見えるグループ。種ごとの形と育て方を確認できます。
緑葉種 — 6 種
トリコームがほとんど無く、葉が緑に見えるグループ。水やりは色だけで分けず、種・葉の厚さ・株の形と乾き方を合わせて調整します。
葉型を確認中 — 8 種
葉型を明記した資料がまだ見つかっていない 8 種。推測で振り分けていません。
育て方と資材ガイド
育て方の全体像は育て方の入口に、言葉に迷ったら用語集にまとめています。個別の手順は水やり・置き場所・枯れる原因・増やし方・飾り方から選べます。
ソーキングに浸ける時間は、情報源によって 1 時間から 6 時間まで割れます。水やりのページは、種類と乾き方から手順を選び、出典ごとの時間を条件つきで比べられます。
葉焼けは強い光や高温などで起きます。置き場所のページは、遮光率 30〜50% の根拠、季節と室内外での変え方、光と風が足りないときの症状をまとめました。
調子を崩した株は、環境・害虫・病気の 3 系統に分けてから読みます。枯れる原因のページは、症状の対照表と、国内の解説にほぼ無い農薬登録情報の読み方まで置いています。
子株を外す基準は、3 つの出典で全部違います。増やし方のページは、その差を並べたうえで、葉挿しの前例、実生の条件、交配登録 1,827 件の統計まで扱いました。
飾り方は、器の見た目より「どこに飾り、どう水をやって乾かすか」で決まります。飾り方のページで、飾る場所の条件から吊るす・置く・器・流木を選び、資材の寸法と価格帯も比べられます。
この一覧の作り方
42 種は、学名と原記載を Encyclopaedia of Bromeliads と Bromeliad Cultivar Register で照合し、葉型・形態は「銀葉種」「壺型」と明記した資料が見つかった種にだけ値を入れました。見つからなければ「確認中」。近い種からの推測では埋めません。数値が割れていれば、割れたまま両方を載せます。だから、ここに書いてあることは出どころをたどれます。
